ゴールデンウイークの夜、オンライン上に第九の歌声が響いた。企画したのは宇都宮第九合唱団。1980年設立のアマチュア合唱団だ。これまで週1回の練習と年2回の演奏会を行い、交流を深めてきた。しかし新型コロナウィルス感染症の流行により練習は休止、6月に予定していた演奏会も中止となった。
活動再開の目途が立たず「歌えなくてつまらない」という声が出るなか、スタッフの齋藤真弓さんがオンライン会議システムのZOOMを使った合唱を思いついた。広報担当の高田憲一さんがホームページなどで呼びかけたところ、団員以外の参加も含めて総勢53人がつながり、5月5日にオンライン演奏会が開催された。
当日は音声がずれてフーガ形式になるなど愉快なハプニングもありつつ、参加者の熱い思いが伝わる合唱が実現した。「久しぶりにみんなの顔を見ることができた」「一緒に歌えてよかった」と喜ぶ参加者たち。最年少は中学3年生。受験のため今年の演奏会は出られないが、今回は気軽に参加できたのもオンラインならでは。
「とにかく楽しかった。こういう方法でつながることができると味をしめたので、また挑戦したい」と語る齋藤さん。仲間たちのとの喜びの歌はこれからも続いていく。
宇都宮第九合唱団HP:https://www.utsunomiyabet9.com/
2020.05.11
オンライン第九/指揮:佐藤和男 ピアノ:大野智子

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